
ご挨拶

和歌山県立医科大学
リハビリテーション医学講座 教授
幸田 剣
当講座のホームページをご覧いただき、ありがとうございます。
令和7年6月1日付けで、和歌山県立医科大学リハビリテーション医学講座の第3代教授を拝命いたしました、幸田 剣です。
リハビリテーション医学は、「活動性を育む医学」です。
私たちは、さまざまな疾患や障害をもつ方々が「活動性を高め、その人らしい生活」を取り戻すための、科学的で実践的な医療の提供を目指しています。
歴史と伝統の継承
本講座は平成11年、大学の紀三井寺移転に伴い新設されました。
初代・上好昭孝教授が基礎を築かれ、2代目・田島文博教授が教室を飛躍的に発展させ、多くの諸先輩方の努力によって、診療・研究・教育の礎が築かれました。
この確かな伝統を受け継ぎ、次世代のリハビリテーション医学を拓くことが、私の使命です。
診療・研究・教育の三本柱
当講座では、
- 幅広い視野と総合力を備えた人材の育成
- 高いレベルの診療の実践
- 洞察力と探究心を重視した臨床・基礎研究の推進
を柱に活動しています。
附属病院では、集中治療室における超急性期からの早期リハビリテーション治療を推進し、他施設では実施が難しい先進的な取り組みを展開します。
私は、「これまでの常識を疑う姿勢」から新たなリハビリテーション治療の芽が生まれると考え、和歌山医大だからこそ可能な早期離床のモデルを構築します。
がんリハビリテーションへの挑戦
もう一つの重点領域が、がんに対するリハビリテーション診療です。
術前から行う運動療法の効果については、いまだ十分なエビデンスが得られていません。
私たちは、独自の負荷量設定による臨床研究と基礎研究を通じて、将来的にガイドラインを変えるような科学的成果を発信したいと考えています。
また、「Exercise Oncology(運動腫瘍学)」の観点から、医療機関内の治療にとどまらず、がんサバイバーや市民が主体的に身体活動を高められる仕組みづくりにも取り組みます。
地域とともに歩むリハビリテーション
和歌山県は全国でも高い要介護認定率を示しています。
この現状を変えるため、新棟が完成した紀北分院を拠点に、短期集中・強化型リハビリテーションを本格化させます。
在宅期間の延伸や介護予防を通じて、地域の健康寿命の延伸に貢献します。
訪問診療やケアマネージャー、社会福祉協議会と連携し、身体機能が低下した高齢者や障害者の生活を支える――
これこそが、リハビリテーション医学講座が果たすべき責務であり、地域包括ケアの実践そのものです。
パラスポーツへの貢献
みらい医療推進センターと連携し、医学とスポーツ科学の融合による領域横断的研究を推進しています。
こうした取り組みが評価され、令和7年1月には「秩父宮記念スポーツ医・科学賞」を受賞しました。
今後も、パラスポーツ分野への実践的・継続的な支援を行い、障害のある方々の可能性を広げてまいります。
未来を共に創る仲間へ
リハビリテーション医学・医療は、総合的に患者を捉える「全身を診る」医学分野です。
診療・研究・教育を通じて社会に貢献したいという志を持つ方々を、私たちは心から歓迎します。
ともに、和歌山からリハビリテーション医学・医療の新しい未来を創っていきましょう。
